英国発のオーツミルクブランド「Minor Figures」。Blue Bottle Coffee時代のご縁から、本国の共同創業者より直接のオファーを受け、日本市場における戦略的パートナーとしての歩みが始まりました。
初期のパートナー様たちが日本で築き上げた基盤の上に立ち、ブランドの成長と成熟を次のステージへと導くための戦略を策定。独自の商流を解き明かし、ブランドとカテゴリーの可能性を広げるPR・ブランディングを実行し、現在では商品の輸入や販路開拓を担う「インマーケット・パートナー(日本市場の正規代理店)」へと役割を拡大させています。
これは、共に日本市場を「次の章」へと進めるための伴走の軌跡です。
Phase 1:
日本の商流を解き明かす「ビジネスの翻訳」
プロジェクトの起点は、グローバルにおける強化マーケットの一つとして日本を位置付けたいという、本国からの強い意志でした。しかし、日本市場には独自の複雑な商流やビジネスモデルが存在します。
私たちはまず、コンサルタントとしてその入り組んだ構造の理解に尽力しました。
本国が描くグローバルなビジョンと、日本市場における現実的なハードル。そのギャップを埋め、双方が共通の目線で戦略を描けるよう、マーケットの文脈を丁寧に「翻訳」し、確かな土台を築きました。
Phase 2:
点から面へ、ブランドの熱量を拡張する
初期フェーズを経て、私たちの役割は「戦略の立案」から「実務の推進」へとシームレスに移行しました。
ブランドの魅力に直接触れてもらうため、取扱カフェと連携した「Free Day」の開催や、主要な展示会への出展をプロデュース。さらに新商品のローンチや、HUMAN MADEとのコラボレーションといったカルチャーを巻き込む施策を実行しました。
複雑なビジネス構造をナビゲートするだけでなく、ブランドが持つ自由で遊び心のある世界観を、日本の消費者へ直感的に届けるコミュニケーションを実装しました。
Phase 3:
事業の深部へ。日本市場における「インマーケット・パートナー」としてのサプライチェーン構築
戦略やPR・ブランディングでの伴走を経て、私たちの役割はさらに事業の深部へと広がりました。現在ではMinor Figuresの日本における「インマーケット・パートナー(In-Market Partner)」として、商品の輸入管理から新たな販路開拓、継続的な国内販売のサポートへと進化しています。
この日本市場に根差した体制により、日本語パッケージの導入や日本円での取引、日本語でのパートナーサポートが可能となり、よりローカルビジネスに近い形での運営が実現しました。
ここで私たちが何よりも大切にしているのは、日本市場でブランドを支えてきた様々なパートナー様との連携です。
既存のコミュニティや関係性に深く敬意を払いながら、日本の複雑な商習慣を熟知した私たち自身が実務と責任を力強く推進することで、Minor Figuresが日本市場にしっかりと根を下ろし、健やかに成長していくための土台を築いています。
Beyond the Project
一本の連絡から始まったご縁は、数年の時を経て、共に事業を展開する強固なパートナーシップへと成熟しました。
日本市場での成長が次なるステージへと入る中、私たちはブランドが直面する課題に対し、最も必要とされる役割へと柔軟に姿を変えながら伴走を続けています。
ブランドが持つ自由で素晴らしい価値を、インマーケット・パートナーとしての確かな責任と、関わるすべての人々への深いリスペクトと共に、さらに多くの日本の皆様へひらいていく。
役割の境界線を越え、本質的な価値に寄り添い続ける私たちの挑戦は、これからも続いていきます。
Minor Figuresのチームメンバーの一人が、かつて『日本は私たちのスピリット・アニマル(魂を象徴する特別な存在)だ』と表現したことがありますが、それはまさに私たちが日本に対して抱いている感情そのものです。
パッケージに描かれている鴨でさえ、京都の鴨川への密かなオマージュです。日本には素晴らしいコーヒーカルチャーがあり、Minor Figuresというブランドに対する純粋な愛情があり、そしてプラントベース市場はまだ初期段階にありながら大きな成長の可能性を秘めています。
だからこそ、私たちは常に日本がグローバルで最も重要なマーケットの一つになるポテンシャルがあると信じてきました。
Inflorescenceが行っているのは、これまでの基盤を引き継ぎ、強固で永続的なものを築き上げることです。
彼らが現地でブランド、サプライチェーン、そしてパートナーを管理してくれることで、Minor Figuresは日本でただ成長するだけでなく、長きにわたって適切に根を下ろすことができています。
Inflorescenceとの仕事は、心からの喜びです。彼らの戦略の明確さ、緻密な実行力、市場での深いネットワーク、そして日本の最も複雑な商習慣や規制の課題をクリエイティビティをもって乗り越える能力は、まさに『稀有な存在(a rare find)』であり、その組み合わせの妙は彼らのすべての仕事に表れています。
Jonathan Chiu, co-founder of Minor Figures